2018年03月16日

逆順表示されるフォントをGlyphsで作成する

DTP作業者にとっての難易度 ★☆☆☆☆(1)

書籍の巻末資料などのページではノンブルが20からスタートし、19、18と1ずつ数字を減らすケースがあります。このような場面で使用できるフォントをGlyphsで作ってみました。

もっとも簡単なのは「9」のパス(見た目)が「0」、「8」のパスが「1」などとしたフォントを作成することです。たとえば「150」と入力した箇所は「849」と表示されるようになります。入力した値と表示される値の合計が999になるわけです。

ただ、これでは何だか格好が悪いような気がするので、いったん「9」のパスは「9」、「8」のパスは「8」とした上でOpenTypeフィーチャーにより「9」→「0」、「8」→「2」などとグリフを置き換えるフォントも作ってみました。

さらにフィーチャーを追加すれば「002」→「02」などと2桁数字に見えるようにすることも可能です(頭の「0」は消滅しているわけではなく、パスと文字幅が存在しないグリフに置き換えています)。同様に「002」→「2」などと1桁数字に見えるようにすることもできます。

では、動画をご覧ください。

あくまでも「見た目」が変化しているだけでドキュメント上のテキストは書き換えられていません。ご試しになる際はその点をご注意ください。
サンプルデータはこちら《reOrder_0315a.zip》です。
posted by 照山裕爾 at 04:25| Comment(0) | Glyphs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月26日

大阪DTPの勉強部屋【Glyphs勉強会】に登壇します。

告知・その1です。

2017年7月16日(日)に大阪DTPの勉強部屋【Glyphs勉強会】に登壇します。
フォント作成ツールGlyphsを既に使っている方はもちろん、「これから使ってみたい」「ちょっと興味がある」という方にもきっと楽しんでいただける1日になると思います。ぜひともご参加ください。

英MonotypeのタイプデザイナーでありGlyphsの日本語ローカライズ、「ハンドブック」の日本語訳を手掛けている大曲都市さん(@Tosche_J:http://tosche.net/)のお話を日本で聞ける機会はめったにありません。文字っ子の神さま・ものかのさん(@monokano:http://tama-san.com/)も登壇します。私自身、お二人のお話を聞くのが楽しみでたまりません。

お申し込みは http://www.osakadtp.com/glyphs2017/ から。Glyphsの楽しさを知って、Glyphs仲間になってくれる方が増えると嬉しいです。
0625a.png
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2016年05月30日

約物前後のアキをcaltで調整するWebフォント


このたび、ものかのさんに声をかけていただき、約物が連続する時に不要なアキを削除するWebフォントの制作に参加しました(→約物Webフォント「約猫」公開)。

ym0082.png


このフォントはOpenTypeフィーチャーのcalt(前後関係に依存する字形)によってグリフの表示を切り替えます。コードは下図のようにとてもシンプルなものです。

calt0601.png

このフィーチャーについて以下の動画で簡単に解説します。
なお、caltの基本は先に「小数点以下の数字が小さく表示されるフォント」にてご紹介しています。はじめての方は、そちらを先にご覧いただくと分かりやすいと思います。


ものかのさんのサイトでは、このフォントのデータやGlyphsファイルがダウンロードできます。全グリフのパスは、ものかのさんが今回のために書き起こしたもので、自由に改編してお使いいただけます。
●約物Webフォント「約猫」公開

※caltのコードも自由にお使いください。ご自分のフォントに組み込んでいただいても結構です。



このフォントを作成するにあたっては大江さんに検証をお願いしました。縦組みに挑戦することになったのも大江さんのおかげです。本当にありがとうございました。

フォント作成ソフト「Glyphs」のサイトはhttps://glyphsapp.com/です。一人でも多くの方に使っていただけると嬉しいです。試用も可能ですので興味のある方はぜひお試しください。

動画で使用したPDFは「こちら」です。

posted by 照山裕爾 at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | Glyphs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする