DTP作業者にとっての難易度 ★★☆☆☆(2)
先に『文字スタイル部分・下線部分などを索引化する』を書きましたが、その後「JavaScriptを使えば前後の作業も効率化できるのでは」と考え、まとめることにしました。
※いずれも実験的なものなので、ご使用にあたっては慎重に検証されるようお願いします(必ずバックアップを取った上でお試しください)。
【前の作業】指定された用語群に書式を一括適用する
InDesignによるレイアウトが完成した後、編集者の方から「この項目(用語)を索引化したい」と用語の一覧(テキストファイル)を渡されたことがあります。このような場合、JavaScriptを使えば該当するすべての文字列に対して書式(文字スタイル、下線、打ち消し線など)を一括適用することが可能です。
※書式を適用するためには、行頭の「//」を削除してコメントアウトを解除してください。全項目がコメントアウトされたままでJavaScriptを実行すると、該当する文字列が削除されてしまうのでご注意ください(置換文字列欄が空欄になっているため)。
この作業をおこなった後に、先の『文字スタイル部分・下線部分などを索引化する』の作業をおこなえば、簡単に索引リストを作成することができます。【後の作業】索引リストに読みを付加する
※2017.3.22、2024.12.10にサンプルデータを更新しました。
前回の『文字スタイル部分・下線部分などを索引化する』で作成した索引リストはExcelでソートした順に並んでいます。漢字の用語は、たとえ『ア行』であってもカタカナの用語の後になっています。また、漢字の用語だけを見ても「手形」「準拠法……」「小切手……」など、必ずしも読みの順には並んでいません。
これに読みを追加する方法がないか……と考えている時に思い出したのが、chalcedonyさんがお書きになった『選択した文字列を索引項目に登録するJavaScript(読み仮名自動入力、CS3〜)』です。このJavaScriptは、索引項目を登録する時にYahoo!のテキスト解析WebAPIを利用して読み仮名を自動的に入力する……という、とても便利なものです。これに少し手を加えるだけで、索引リスト(テキストファイル)に読みを付加することができると思い、やってみました。
※chalcedonyさんのブログに「書いてるコードは使えそうならご自由に」とあったので甘えさせていただきました。WebAPIの部分については全く理解できておらず、そのまま使わせていただいています。
※Yahoo!のWebAPIを利用するには『アプリケーションID』が必要です。取得のための手続きは簡単です。詳しくは『ご利用ガイド』をご覧ください。
試してみたところ、期待した通りの読みを付加してくれることが多いように感じます。とはいえ自動的な処理ですので、最終的にはご自身が(または編集者が)確認・修正すべきだということはご理解ください。
※Yahoo!が「日本語形態素解析API」のサービスを終了した場合、本スクリプトは使用できなくなります。
WebAPIなど、世の中には便利なものがたくさんあるものですね。もっときちんと理解して、使えるようになりたいです。
サンプルデータ(2024.12.10更新版)はこちら《2024_1210a-minimum.zip》です。