DTP作業者にとっての難易度 ★★★★☆(4)
先日、編集者の方から「文章のカギ括弧内にカギ括弧が使われている(二重になっている)場合は内側のみを小カギにしてほしい」と相談されました。これに対応するための正規表現スタイルを考えてみました。以下、動画をご覧ください。
Aは二重の場合のみを想定したものです。まずは内側の受け(」)を小カギにしています。
※内側の受けの後には受けが1個必ず存在します(その間に起こしと受けがペアで存在する可能性があります)。また、その後は起こしと受けが必ずペアの形で存在するはずです(この間にも起こしと受けがペアで存在する可能性があります)。これを正規表現スタイルにしました。
さらに、その直前に存在する起こし(「)を小カギにすれば完成です。BはAの応用編で、三重構造までを想定したものです。かなり複雑になり、負担が大きいためかInDesignがフリーズすることも多く、あまり実用的ではなさそうです。
CはA・Bとは異なるアプローチで三重構造に対応したものです。まずは全ての起こし・受けを小カギにした後、対象となる起こしのみを大カギに戻します。
※対象となる起こしの後には、かならず1個の受けが存在します。また、その間には起こしと受けがペアの形で存在する可能性があります。さらにその間にも起こしと受けがペアの形で存在する可能性があります。これを正規表現スタイルにしました。
次に、その直前の受けを大カギにします。これだけでは文章(段落)の最後の受けが対象外になるので、最後にこれのみを対象とした正規表現スタイルを用意しました。Cでは三重構造の二番目と三番目のカギ括弧の書式が同一になってしまいますが、シンプルなので使いやすいと思います。いずれの方法も適切に機能しないケースがあるかもしれません。自己責任で慎重にご使用くださいますようお願いします。
サンプルデータはこちら《minimum20160112.zip》です。