DTP作業者にとっての難易度 ★☆☆☆☆(1)
書籍制作などでは、事前にInDesignによるテスト組みをおこなって見出しや本文などの体裁を検討するケースがよくあります。DTP作業者は多くの場合、この時点でInDesignドキュメントに段落スタイルや文字スタイルを設定します。
※段落スタイルや文字スタイルの体裁は後で調整できるので、この時点では「必要だと思われるスタイルを一通り用意すること」を重視します。
実は、このInDesignドキュメントから「スタイルが設定されたテキストデータ」を書き出すことができるのです。以下、動画をご覧ください。
※少し分かりにくいかもしれませんが、テキストデータを書き出した後、Mac版のWordでテキストデータを開いて内容を確認しています。
ご覧の通り、書き出されるのはリッチテキスト形式(拡張子『.rtf』)のテキストデータです。
これをWordで開くと、かなりInDesignドキュメントと似た体裁になっています。そしてInDesignで設定した段落スタイルや文字スタイルが、きちんとテキストデータの各文字列に適用されていることが分かります。
あとはWordで箇条書きの体裁を整えたり、インデント幅を調整したり、フォントを編集者が使用できるものに変更したりするだけで、本番テキストデータ作成用のWord文書を完成させられるのです(下図は体裁を調整した後のWord文書の画面表示です/フォントはMS明朝とMSゴシック)。

※完成したテキストデータはWord文書(拡張子『.docx』や『.doc』)として保存しておくと良いでしょう。
なお、完成したWord文書の段落スタイルや文字スタイルを他のWord文書に読み込む方法については《Word文書間でスタイルの体裁を統一する》を参照ください。
サンプルデータはこちら《minimum0604.zip》です(InDesignドキュメントはCS4以降で使用可能・テキストデータ[rtfとdocx]はWordでご確認ください)。