DTP作業者にとっての難易度 ★★☆☆☆(2)
InDesignには複数の文字間調整機能があり、DTP作業者は場面に応じて使い分けます。編集者の方が指示を出す際に必要となるかもしれませんので何回かに分けて簡単にご紹介しておきます。
文字組みプリセット
先に《スペース文字を使わずに段落行頭を字下げする……文字組みプリセット》でご紹介した機能です。段落行頭や折り返し行頭、行末のアキ量などを設定した14種類のプリセットが用意されています。各設定はJIS x 4051-1995「日本語文書の行組版方法」に基づいています。

※文字ではなく段落に対して適用されます。
※14種類のプリセットは、いずれも本文の文字組みを想定したものとなっています。タイトル文字などで約物を半角扱いにするケースが多いのであれば、以下の『文字組みアキ量設定』で、そのための設定を作っておくと便利です。
文字組みアキ量設定
文字組みプリセットを元にオリジナルの設定セットをつくる機能です。『基本設定』と『詳細背定』という2つのモードがあります。
基本設定
約物(括弧類、句読点、中点類)と行頭、行末、他の文字とのアキ量をプルダウンメニューで設定します。和欧間のアキ量を設定することもできます。

詳細設定
始め括弧類、読点類、区切り約物、平仮名、欧文など、文字の種類ごとにお互いのアキ量(最小値、最適値、最大値)を設定します。さらに各調整の優先度も設定できます。
※アキ量は数値入力による設定も可能です。
文字組みアキ量設定は文字間調整のベースとなるものです。機能を十分に理解しないまま設定内容を大きくアレンジすると文字組の体裁が不自然になることもありますので注意すべきでしょう。