2022年09月17日

赤入れの手書き文字をGoogleレンズでテキストにする

DTP作業者にとっての難易度 ★☆☆☆☆(1)

私が修正作業で最も面倒だと感じるのは校正紙(PDF)に書き込まれた手書き文字をテキスト化する作業です。キーボードで入力する以外に方法はないかとiPhone+Googleドキュメントの音声入力(なかなか便利でした)も試しましたが、最近それよりも更に使えるものに出会いました。それがGoogleレンズです。GoogleレンズはGoogle Chromeが入ったパソコンがあればすぐに使えます。

作業の手順(パソコンで完結)


@PDFのスクリーンショット(必要な箇所のみ)を撮り、画像として保存します。

002.pngAGoogle Chromeで画像を開き、右クリックで「Googleレンズで画像を検索」を実行するとウインドウが左右に分割され、右側にも画像が表示されます。


005.png右側に画像が表示されない場合は右側上部「Google Lens」ロゴ右側の別ウインドウで開くマークをクリックします(こちらのほうが動作は安定している印象です)。


012.pngB「テキスト」をクリックします。


013.pngC「テキストをすべて選択」をクリックします(画像上をドラッグして選択することも可能です)。


025.pngD「コピー」をクリックします。これでクリップボードにテキストが記憶されます。


Eテキストエディタにペーストし、画像と見比べて必要に応じて修正します。



作業の手順(パソコン+iPhone)


校正紙が現物(紙)の場合、いちいちスキャンするのは面倒です。iPhoneに「Googleアプリ」をインストールしておけば校正紙を撮影し、認識したテキストをパソコンに転送することが可能です(その他のスマートフォンでも使えるようです)。

@202.pngiPhoneのGoogleアプリを起動し、カメラマークをタップします。

201.pngA「テキスト」をタップします。


207.pngB撮影ボタンをタップします。


204.pngC「画像の中にテキストが見つかりました」と表示されたら「すべて選択」をタップします(ドラッグ選択も可能)。


205.pngD「パソコンにコピー」をタップします。

※あらかじめパソコン側でGoogle Chromeを起動しておく必要があります。


206.pngEパソコンを選択するとテキストがパソコンのクリップボードに転送されます。


Fパソコン側でテキストエディタにペーストし、必要に応じて修正します。



私の感想


Googleレンズは文字形状だけでテキストを認識しているのではなく、文脈からテキストを分析・調整しているような印象で、かなり精度が高いと感じます。文脈からは判断しにくい数字などが省かれるケースなどはありますが、これまで試したOCRとは全く違う「使えるツール」です。機会があれば、一度試してみてはいかがでしょうか。
posted by 照山裕爾 at 04:31| Comment(2) | TrackBack(0) | InDesign-書式・スタイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする