2016年05月30日

約物前後のアキをcaltで調整するWebフォント


このたび、ものかのさんに声をかけていただき、約物が連続する時に不要なアキを削除するWebフォントの制作に参加しました(→約物Webフォント「約猫」公開)。

ym0082.png


このフォントはOpenTypeフィーチャーのcalt(前後関係に依存する字形)によってグリフの表示を切り替えます。コードは下図のようにとてもシンプルなものです。

calt0601.png

このフィーチャーについて以下の動画で簡単に解説します。
なお、caltの基本は先に「小数点以下の数字が小さく表示されるフォント」にてご紹介しています。はじめての方は、そちらを先にご覧いただくと分かりやすいと思います。


ものかのさんのサイトでは、このフォントのデータやGlyphsファイルがダウンロードできます。全グリフのパスは、ものかのさんが今回のために書き起こしたもので、自由に改編してお使いいただけます。
●約物Webフォント「約猫」公開

※caltのコードも自由にお使いください。ご自分のフォントに組み込んでいただいても結構です。



このフォントを作成するにあたっては大江さんに検証をお願いしました。縦組みに挑戦することになったのも大江さんのおかげです。本当にありがとうございました。

フォント作成ソフト「Glyphs」のサイトはhttps://glyphsapp.com/です。一人でも多くの方に使っていただけると嬉しいです。試用も可能ですので興味のある方はぜひお試しください。

動画で使用したPDFは「こちら」です。

posted by 照山裕爾 at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | Glyphs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月29日

Glyphsによる縦組み専用の数字フォント

DTP作業者にとっての難易度 ★☆☆☆☆(1)

InDesignの縦組み内では数字(いわゆる半角数字)を「縦中横」「縦組み中の欧文回転」「文字回転」などの機能で回転させることができます。しかしいずれの場合も小数点や桁区切り記号はそれぞれピリオド、カンマのままなので通常は「検索/置換」により中黒、読点に置き換えなければなりません(さらに半角扱いにすることも必要です)。今回は、そんな問題に対応する「縦組み専用の数字フォント」をGlyphsで作ってみました。

ピリオド、カンマのパス形状を変更したフォントを使用すれば、テキストを修正しなくても小数点や桁区切り記号を簡単に目的通りの体裁にすることができます。また数字グリフも作成してOpenTypeフィーチャーを少し工夫すれば、「縦中横」「縦組み中の欧文回転」「文字回転」などの機能を使わなくても数字を正立させ、2桁数字を横並びにすることができます。さらに漢数字に見せることも可能です。
003.png
以下、動画をご覧ください。

いずれも実験的なフォントであり実務で使用できる場面は限られると思います。自己責任でご使用いただけますようお願いします。また、ご使用にあたっては事前に充分検証してください。

※これらのフォントを使用した部分に「縦中横」「縦組み中の欧文回転」「文字回転」などを適用しないようご注意ください(回転しすぎた体裁になります)。

※これらのフォントと既存フォント(の数字グリフ)の混在は混乱の元になるので避けるべきでしょう。

※Illustratorでは「デザインのセット(ss01などを使用する機能)」をスタイルに設定することはできません(字形パレットから1文字ずつ入力することは可能)。

※アセンダやディセンダを一般的な値に設定した場合、Illustrator(縦組み)では他フォントと文字位置が揃いません。これに対応するためにサンプルデータ内にはIllustrator専用フォントも用意しました。


サンプルデータはこちら《minimum_2016_0129.zip》です。

・サンプルフォントは「源ノ角ゴシック (Source Han Sans )バージョン1.004」のアウトラインを使用した派生フォントです。

・このフォントのライセンスはSIL_Open_Font_License_1.1に準じます。
 SIL_Open_Font_License_1.1については下記サイトを参照ください。
 原文:
 http://scripts.sil.org/OFL
 日本語訳:
 http://sourceforge.jp/projects/opensource/wiki/SIL_Open_Font_License_1.1

posted by 照山裕爾 at 15:49| Comment(4) | TrackBack(0) | Glyphs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月16日

小数点以下の数字が小さく表示されるフォント

DTP作業者にとっての難易度 ★☆☆☆☆(1)

今回はOpenTypeフィーチャーの「前後関係に依存する字形(calt)」を説明するための簡単な例として、小数点以下の数字が小さく表示されるフォントを作ってみました。

※このようなフォントがなくてもInDesignであれば「正規表現スタイル」を使って同様の表現は可能です。


用意したグリフはカンマ、ピリオド、通常サイズの数字グリフ、小さい数字グリフだけ。またcaltの式も2行だけの簡単なものです。
詳しくは動画をご覧ください。

「前後関係に依存する字形(calt)」を使えば、いろいろな機能を持ったフォントが作れると思います。ぜひ面白いものを考えてみてください。
サンプルデータはこちら《minimum2015_1114.zip》です。

・「dp_num-Regular.otf」は「源ノ角ゴシック (Source Han Sans )バージョン1.004」のアウトラインを使用した派生フォントです。

・このフォントのライセンスはSIL_Open_Font_License_1.1に準じます。
 SIL_Open_Font_License_1.1については下記サイトを参照ください。
 原文:
 http://scripts.sil.org/OFL
 日本語訳:
 http://sourceforge.jp/projects/opensource/wiki/SIL_Open_Font_License_1.1

posted by 照山裕爾 at 10:51| Comment(0) | TrackBack(0) | Glyphs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする