2013年08月15日

索引用のExcelファイルを作成する

DTP作業者にとっての難易度 ★★★☆☆(3)

索引機能は、ある文字列(用語)がInDesignドキュメントの何ページ目に存在するかを認識し、リストとして書き出す機能です。書き出し時に段落スタイルなどを指定すれば、そのまま索引レイアウトを仕上げることも可能です。

しかし私の場合、InDesign上に書き出したリストからいったんExcelファイルを作成して編集者の方にお渡しするケースが大半です。項目の過不足を修正していただいたりグループ化・階層化をしていただいたりするためにはExcelのほうが作業性が良いと思うからです。

そのようなわけで、今回はInDesignレイアウトから索引用Excelファイルを作成する作業についてご紹介したいと思います。

※その後、編集者の方はExcelファイルとPDF(あるいはプリンタ出力物)を見比べながら項目を整理していくことになります。修正作業が多くなりそうな場合は最初からInDesignの索引機能は使用せず、PDFを見ながらExcelファイルを作成したほうが早いこともあります。



索引登録の基本操作


ドキュメント上の文字列(用語)を索引に登録するには、文字列を選択した状態で索引パレットの「新規索引項目を作成」ボタンをクリックします。読みをDTP作業者が手入力しなければならない(作業負担は大きい)という点は、編集者の方にも知っておいていただきたいと思います。

※読みを自動入力するJavaScriptを公開している方もいらっしゃいます→《選択した文字列を索引項目に登録するJavaScript(読み仮名自動入力、CS3〜)》。うまく活用すれば省力化に大いに役立つと思います。



索引用語リストの活用


編集者の方に索引用語のリスト(テキストデータ)を用意していただけると作業負担が少し軽減されます。


プラグイン「InDex」による索引登録


「InDex」は任意の「区切り文字」「アンダーライン」「段落スタイル」「文字スタイル」が設定された文字列を探して索引に登録するプラグインです(《エル・シー・エス》が販売)。登録時に読みも自動的に入力されるため作業効率が大幅に向上します。ここでは「アンダーライン」を手がかりに索引登録をおこなう手順をご紹介します。

※検索/置換でアンダーラインを適用する際、検索前に別の種類のアンダーラインが指定されていた箇所の線の体裁は変わってしまいます(さらにInDex実行後は線が消えてしまいます)。事故を防ぐため、検索/置換を実行する前に元ドキュメントは保存し、索引作成用の別名ドキュメントを使って作業すると良いでしょう。

※検索/置換で索引用の文字スタイルを適用する方法も考えられますが、検索前に適用されていた別の文字スタイルは解除されてしまいます。この際、改行位置などが変わってしまう可能性もあり危険だと思われます。



Excelファイルの作成


索引パレットからリストを書き出す際は「索引の作成」ボタンをクリックします。ダイアログの「項目分離」を適切に設定することが大切です。

※途中、正規表現による検索/置換のダイアログで「検索文字列」は^.*\t.*$となっています。^は段落行頭、.*は「0文字以上」、\tはタブ、$は段落の終わりを示します。つまり「段落の中にタブが存在する文字列」が対象だということです。一方「置換文字列」は\t$0となっています。$0は「検索した文字列」という意味なので、元の文字列の行頭にタブを1つ追加するということになります。



ブラケット内の文字列を索引登録する


プラグイン「InDex」を使い、ブラケットで囲まれた文字列を索引に登録します。


Word原稿で索引項目を指定しておく


Word原稿作成時点で索引登録したい文字列(用語)が決まっている場合、Word上で何らかの文字スタイルを適用しておきます。その文字スタイルをInDesignに反映し、さらに「InDex」を使用して索引登録することで後の作業がとても楽になります。


以前ご紹介した目次作成に比べて、索引の作成は少し複雑な作業になります。作業手順や仕上がり体裁について、DTP作業者と十分に打ち合わせをおこなうようお願いします。

サンプルデータはこちら《0814minimum.zip》です(CS4以降)。
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2013年07月23日

見出しの段落スタイルから目次を生成する

DTP作業者にとっての難易度 ★★★☆☆(3)

ドキュメントの中から、ある段落スタイル(たとえば大見出しの段落スタイル)が適用された箇所(段落)を見つけ出し、その文章とノンブルを記録。そして任意の段落スタイルで書き出すのがInDesignの目次機能です。正しく設定すれば、編集者が「本当にノンブルが合っているか」を一つずつ確認するよりも作業効率・作業精度が大幅にアップするはずです。

目次機能の基本

段落スタイルを手がかりに見出しなどを探し出し、その文言と掲載ノンブル(ページ番号)を抽出。それらを目次に反映します。
なお、ページの増減や文章の加筆・削除などで見出しの内容・位置が変わっても、目次を更新すれば適切な状態にすることができます。


目次まわりの正規表現スタイル設定

目次まわりの体裁を整えるためには、段落スタイルに正規表現スタイルを含めるのが効果的です。私が使っている設定の一部をご紹介します。


本文見出しのマーク(アンカー付きオブジェクト)を目次に反映する

前回、本文見出しなどに画像(アンカー付きオブジェクト)を挿入する方法をご紹介しました。この時、検索前の文字列(たとえば【更新】)を削除せず残しておくと後で活用できると書きました。目次を生成する際も活用できますので、動画でご覧いただこうと思います。


このようにInDesignの目次機能を使用すると、これまで目視で確認せざるを得なかったことが、かなり自動的に処理できるようになります。その分の時間と労力を他の作業に振り分けることで、より質の高い印刷物を作成していただきたいと願っています。
サンプルデータはこちら《0710minimum_b.zip》です(CS4以降)。
posted by 照山裕爾 at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | InDesign-その他の機能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月11日

【 】書き部分を画像に置き換える

DTP作業者にとっての難易度 ★★★☆☆(3)

文章中でマークなどの画像を使用する場合、編集者はあらかじめ決められた方法(たとえば【 】書き)で表記しておき、その箇所に画像を配置する作業はDTP作業者に委ねるケースが多いと思います。

依頼されたDTP作業者は、多くの場合「検索と置換」機能によって文字を画像に置き換えます。【 】書きの表記に不備がなければ、素早く、確実に該当箇所に画像をレイアウトすることが可能です。実際に動画をご覧いただきましょう。


置換の手順

動画内で実行した手順は以下の通りです。

まず、画像(を読み込んだグラフィックフレーム)を選択してコピーします。クリップボードにオブジェクトが記憶されます。
「検索と置換」ダイアログの「検索文字列」欄に【改正】と入力します。
「置換文字列」欄は右側の「@」マークから「その他」→「クリップボードの内容(書式設定なし)」を選択します。この結果、「置換文字列」欄には~Cと入力されます。
必要に応じて、対象とする段落スタイルなどを設定します。
上記の設定で「すべてを置換」を実行すると、【改正】と入力されていた箇所が、先にクリップボードに記憶しておいたオブジェクトに置換されます。

挿入されたオブジェクト(アンカー付きオブジェクト)は文字や行の増減に伴って移動します。文字列に組み込まれた状態と言っていいでしょう。

これで万事OK……と考えることもできます。しかし敢えて問題点を挙げるとしたら「作業後に特定のマーク(たとえば「POINTマーク」)を探そうと思っても、その手がかりとなる文字列が存在しないこと」だと思います。特定のマークが存在するページ(ノンブル)を索引や目次に反映したい場合、あるいは特定のマークを削除したい場合などに戸惑うことになるかもしれません。

※このあたりの具体例は後日あらためてご紹介したいと思います。



文字列を残し、その直前にマークを挿入する

【 】書きの文字列を削除せずに残すためには「検索と置換」ダイアログの設定を少し変更する必要があります。動画をご覧ください。


「置換文字列」欄は~Cの後に$0を加えて~C$0と設定します。$0は、「検索文字列」欄の内容をそのまま使用する、という意味です。この状態で「すべてを置換」を実行すればアンカー付きオブジェクトの挿入後に【改正】も消えずに残ります。

アンカー付きオブジェクトを文字列に重ねる

上記作業では、工場出荷時の設定によりアンカー付きオブジェクトが文字列の直前に挿入されていました。このまま【改正】などの文字列が表示・印刷されては困りますから【改正】の文字を隠す設定をおこないましょう。そのためには「オブジェクト」メニュー→「アンカー付きオブジェクト」→「オプション」の設定を変更します。動画をご覧ください。


設定を工場出荷時の「インライン」から「カスタム」に変更するとアンカー付きオブジェクトが文字列を押しのけることがなくなり、オブジェクト後方の文字列(【改正】)はオブジェクトの背面に存在する状態になります。

※この設定をオブジェクトスタイルとして登録し、コピー前のオブジェクトに適用しておけば置換後のオブジェクトにもすぐ反映されます。



【 】書きの文字列がアンカー付きオブジェクトに隠れるよう正規表現スタイルを設定する


先の動画の最終場面では、【改正】はオブジェクトから少しはみ出した状態になっています。【改正】などの文字列を前面オブジェクトの幅に収めるためには正規表現スタイルで「水平比率」などを調整すると良いでしょう(天地方向にもはみ出さないよう「垂直比率」も調整すると安心です)。また、その際に文字色なども変更しておくと置換前から「ここにマークを表示する」ということが分かりやすいと思います。

では、正規表現スタイルを設定した後の動画をご覧いただきましょう。「検索と置換」の実行後もオブジェクトの背面に(ちょうど同じ幅で)文字列が存在することが分かります。

※正規表現スタイルで使用する文字スタイルの設定では注意すべき点が2つあります。1つは「文字前のアキ量」および「文字後のアキ量」を「ベタ」にしておくこと。これを忘れるとジャスティファイにより文字間が開き、オブジェクトの背面からはみ出すことがあります。もう1つは「分割禁止」を設定しておくこと。これを忘れると【 】書きが折り返し改行位置にさしかかった場合に2行に分断されてオブジェクトが行からはみ出します(カッコ内が和文などの場合)。



【 】書きの文字列の利用例

最後に、上記の方法でアンカー付きオブジェクトをレイアウトしたケースで、作業後に【 】書きの文字列を利用する例を1つご覧いただきましょう。
以下の動画では【POINTS】という文字列の直前に存在するアンカー付きオブジェクトのみを削除しています。


この作業にも「検索と置換」ダイアログを使用しています。
「検索文字列」は~a(【POINTS】)としています。アンカー付きオブジェクト(~a)に続いて【POINTS】という文字列が入力されている箇所を検索する……という設定です。なお【POINTS】を半角カッコで囲んでいるのは、この文字列を置換後に使用するためです。
「置換文字列」は$1としています。これは「1つ目の半角カッコ内の文字列をそのまま使用する」という意味です。今回の場合は【POINTS】を、そのまま使用するということになります。

長くなりましたが、具体的な手順はDTP作業者が理解していれば良い話で編集者の方はご存じなくても構わないと思います。ただ、文字列を画像(アンカー付きオブジェクト」)に置換した後に、それを探し出す必要があるのかないのか……については編集者の方にご判断いただくことになると思われます。その点、事前に十分に打ち合わせをしていただくとDTP作業者も安心して作業に取りかかれると思います。
サンプルデータはこちら《0710minimum.zip》です(CS4以降)。
posted by 照山裕爾 at 03:22| Comment(3) | TrackBack(0) | InDesign-その他の機能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする