2016年11月08日

Wordの文字飾り・文字色・蛍光ペンをInDesignの文字スタイルに反映する

DTP作業者にとっての難易度 ★★☆☆☆(2)

半年ほど前に『Wordの蛍光ペン(マーカ)部分をInDesignの文字スタイルに反映する』を書き、仕事でもこれを使用してきました。先日、INDD 2016に登壇する際、これをベースにWordマクロやInDesignの検索/置換用クエリ、JavaScriptを整理しましたので、あらためてご紹介します。

※INDDで配付したものから、さらに一部手を加えています。


具体的な作業は「Wordでマクロを実行し、文字飾り・文字色・蛍光ペン部分にタグを付加する」「InDesignに読み込み、検索/置換によりタグ部分に文字スタイルを適用する」という2段階になります。まずは動画をご覧ください。
詳細は以下を参照ください。

Wordでタグを付加する

A1108a.png

※文書内のコメントなどは削除されてしまいます。マクロ実行前のWordファイルは保存しておきましょう。


文字飾り部分にタグを付加する

Word上で「太字」「斜体」「下線」「取り消し線」が摘要されている部分にタグを付加します。

※Wordでは多くの段落スタイル・文字スタイルの設定に文字飾りが使用されているため、これらの箇所にもタグがついてしまいます。このマクロを使用する際はスタイルの使用は避けたほうが良いでしょう。

※URLなどハイパーリンクの下線部分にもタグが付加されます。


文字色部分にタグを付加する

Word上で文字色が「標準の色」(濃い赤・赤・オレンジ・黄・薄い緑・緑・薄い青・青・濃い青・濃い紫)となっている部分にタグを付加します。

※その他の色には対応していません。

URLなどのハイパーリンクの青文字部分にもタグが付加されます。


蛍光ペン部分にタグを付加する

Word上で蛍光ペンが設定されている部分にタグを付加します。

※ファイル形式が「doc」では全色にタグが付きますが「docx」では一部の色(濃い青・青緑・緑・濃い赤・50%灰色・25%灰色)にタグが付きません。


InDesignで文字スタイルを適用する

B1108a.png

検索/置換用クエリを使用する

タグに挟まれた部分に文字スタイルを適用するクエリを用意しました。1つずつ使用することもできますし、市川せうぞーさんの「run_Queries 0.3」で複数クエリを連続実行することもできます。

JavaScriptを使用する

4種類のJavaScriptを用意しました(文字飾り用・文字色用・蛍光ペン用・一括用)。必要があれば「chikan(" a "," b "," c ");」部分を編集してお使いください(a→タグ内文字列 b→文字スタイルグループ名 c→文字スタイル名)。

※不要な行は削除するか「//」などでコメント化してください。

※JavaScriptに記述されている文字スタイルグループおよび文字スタイルがInDesignドキュメント内に存在しない場合はエラーとなります。


サンプルデータはこちら《minimum_20161109.zip》です。
posted by 照山裕爾 at 16:28| Comment(0) | TrackBack(0) | InDesign-書式・スタイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月12日

正規表現スタイルで内側のカギ括弧を小カギにする。

DTP作業者にとっての難易度 ★★★★☆(4)

先日、編集者の方から「文章のカギ括弧内にカギ括弧が使われている(二重になっている)場合は内側のみを小カギにしてほしい」と相談されました。これに対応するための正規表現スタイルを考えてみました。以下、動画をご覧ください。

Aは二重の場合のみを想定したものです。まずは内側の受け(」)を小カギにしています。

※内側の受けの後には受けが1個必ず存在します(その間に起こしと受けがペアで存在する可能性があります)。また、その後は起こしと受けが必ずペアの形で存在するはずです(この間にも起こしと受けがペアで存在する可能性があります)。これを正規表現スタイルにしました。

さらに、その直前に存在する起こし(「)を小カギにすれば完成です。

BはAの応用編で、三重構造までを想定したものです。かなり複雑になり、負担が大きいためかInDesignがフリーズすることも多く、あまり実用的ではなさそうです。

CはA・Bとは異なるアプローチで三重構造に対応したものです。まずは全ての起こし・受けを小カギにした後、対象となる起こしのみを大カギに戻します。

※対象となる起こしの後には、かならず1個の受けが存在します。また、その間には起こしと受けがペアの形で存在する可能性があります。さらにその間にも起こしと受けがペアの形で存在する可能性があります。これを正規表現スタイルにしました。

次に、その直前の受けを大カギにします。これだけでは文章(段落)の最後の受けが対象外になるので、最後にこれのみを対象とした正規表現スタイルを用意しました。Cでは三重構造の二番目と三番目のカギ括弧の書式が同一になってしまいますが、シンプルなので使いやすいと思います。

いずれの方法も適切に機能しないケースがあるかもしれません。自己責任で慎重にご使用くださいますようお願いします。
サンプルデータはこちら《minimum20160112.zip》です。
posted by 照山裕爾 at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | InDesign-書式・スタイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月06日

続・囲み文字にする方法を考える

DTP作業者にとっての難易度 ★★☆☆☆(2)

昨日ご紹介した囲み文字の作成方法は制約が多かったり、計算で正確に文字の位置やサイズをコントロールすることが困難だったりと、完成度の低いものでした。
そこで今回はGlyphsを使って囲み枠の外字フォントを作成し、きちんと計算でベタ組みを実現する方法を考えてみました。

※ものかのさん、ひらくんさん、きえださん、アドバイスをありがとうございました。



作成した外字フォントはシンプルなものです。拡大しなくても内側に文字がおさまるよう、大きめの枠を1000×1000のエリアに作成しただけです。あとは先日のセミナーで教わった「dlig」を使って「●■」が角丸の黒い四角形になるように……などを設定しました。
InDesign側では「●●」などの文字を入力したら正規表現スタイルにより《外字フォントを指定》→《dligで目的の文字(枠)を表示》→《文字位置などを調整》→《枠の直後の文字の位置やサイズを(枠に正確に収まるように)調整》となるよう設定してあります。



この方法の良いところは、枠の内側の文字の拡大率(サンプルでは80%)を変更した場合もそれに対応する文字スタイルを簡単な計算で求められる(ベタ組みが実現できる)という点だと思います。計算方法は下図を参照ください。
0206e.png

※ものかのさんより「合字を利用する方法は、日本語コンポーザーのみで有効です」とのコメントをいただきました。詳しくは下のコメント欄をご覧ください。


サンプルデータもご用意しましたので、よろしければお試しください。また、何か情報がありましたらご提供いただけると嬉しいです。

サンプルデータはこちら《0206d_minimum.zip》です(CS4以降)。

posted by 照山裕爾 at 20:57| Comment(3) | TrackBack(0) | InDesign-書式・スタイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする