2016年01月29日

Glyphsによる縦組み専用の数字フォント

DTP作業者にとっての難易度 ★☆☆☆☆(1)

InDesignの縦組み内では数字(いわゆる半角数字)を「縦中横」「縦組み中の欧文回転」「文字回転」などの機能で回転させることができます。しかしいずれの場合も小数点や桁区切り記号はそれぞれピリオド、カンマのままなので通常は「検索/置換」により中黒、読点に置き換えなければなりません(さらに半角扱いにすることも必要です)。今回は、そんな問題に対応する「縦組み専用の数字フォント」をGlyphsで作ってみました。

ピリオド、カンマのパス形状を変更したフォントを使用すれば、テキストを修正しなくても小数点や桁区切り記号を簡単に目的通りの体裁にすることができます。また数字グリフも作成してOpenTypeフィーチャーを少し工夫すれば、「縦中横」「縦組み中の欧文回転」「文字回転」などの機能を使わなくても数字を正立させ、2桁数字を横並びにすることができます。さらに漢数字に見せることも可能です。
003.png
以下、動画をご覧ください。

いずれも実験的なフォントであり実務で使用できる場面は限られると思います。自己責任でご使用いただけますようお願いします。また、ご使用にあたっては事前に充分検証してください。

※これらのフォントを使用した部分に「縦中横」「縦組み中の欧文回転」「文字回転」などを適用しないようご注意ください(回転しすぎた体裁になります)。

※これらのフォントと既存フォント(の数字グリフ)の混在は混乱の元になるので避けるべきでしょう。

※Illustratorでは「デザインのセット(ss01などを使用する機能)」をスタイルに設定することはできません(字形パレットから1文字ずつ入力することは可能)。

※アセンダやディセンダを一般的な値に設定した場合、Illustrator(縦組み)では他フォントと文字位置が揃いません。これに対応するためにサンプルデータ内にはIllustrator専用フォントも用意しました。


サンプルデータはこちら《minimum_2016_0129.zip》です。

・サンプルフォントは「源ノ角ゴシック (Source Han Sans )バージョン1.004」のアウトラインを使用した派生フォントです。

・このフォントのライセンスはSIL_Open_Font_License_1.1に準じます。
 SIL_Open_Font_License_1.1については下記サイトを参照ください。
 原文:
 http://scripts.sil.org/OFL
 日本語訳:
 http://sourceforge.jp/projects/opensource/wiki/SIL_Open_Font_License_1.1

posted by 照山裕爾 at 15:49| Comment(4) | TrackBack(0) | Glyphs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このフォントを使う際の「文字組版上の注意点」をコメントしておきますね。

まず、縦組で全角数字の文字コードを使うのは、利点があるからです。それは、数字が並んでも途中で自動的に行分割(自動改行)されること。文芸書や行長が短い(1行の文字数が少ない)ときは、数字が並んだ途中で行分割されないと、字間が間延びして汚くなってしまいます。これを避けるための全角数字なんですね。
(注:さらに「連数字処理」をOFFにする設定も必要です)

照山さんの今回のフォントは、縦組にしても文字コードが変わらず、半角数字のままです。半角数字が並んでいると途中で行分割されません。自動的に行分割する方法もありません。汚い縦組になりやすい欠点があることを知っておいてください。
Posted by ものかの at 2016年01月29日 16:58
ものかのさん
コメントをありがとうございます。
お書きいただいたような欠点もありますので、私も通常の文章内で積極的に使用するべきフォントではないと考えています。具体的な使用場面のイメージはあまりなくて、あくまでもGlyphsで何ができるか……から考えた実験的なフォントです。
ちなみに、最初に考えた作例は「戦艦の名称と排水量の一覧」でした(現実感があまりないですね)。
Posted by 照山裕爾 at 2016年01月29日 17:13
イラレとフォトショップではではデザインのセット(ss01〜20)が使えない代わりにsaltが使えます。Glyphsでsaltフィーチャーを追加し、ss01と全く同じ内容のコードを放り込んでおけばOKです。
Posted by 大曲都市 at 2016年02月03日 06:30
大曲さん
いつもありがとうございます。

いま確認いたしました。
先にアップしていた「num_tate_ss-Regular.otf」も
よく見たらsaltは自動的に記載されていてIllustratorでも使用できました。
またss01の代わりにss05などに書き換えることも可能でした。

試してみた上で

・saltは1種類しか記載できない。
(もし「標準→ss01」「ss01→ss02」の2つを用意したとしても、
 結果的にそれが連続して実行され「標準→ss02」と同じ結果になる)

・Illustratorの「デザインのバリエーション」では
 そのオン/オフを切り換えるだけ。

・InDesignの「デザインのセット」のように
「ss01」「ss02」「ss03」……など
 全セットに切り換えることはできない。

と理解しましたが、合ってますでしょうか。
Posted by 照山裕爾 at 2016年02月04日 16:31
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